「タスケッター」ではX(旧Twitter)を中心に膨大な投稿データから特定の調査キーワードを切り口に分析し、一般ユーザーの声を可視化する「SNS話題量調査」をサービスとして提供しています。
今回、そのサービスのサンプル調査として「2025年大阪・関西万博に期待することの調査」を実施しました。
調査背景
2025年4月に開幕が迫ってきた万博ですが、あまりいいニュースを目にしません。
ポジティブな部分に目を向けてみると何が見えてくるのか「万博に期待していること」という観点でX(旧Twitter)の投稿内容を調査し、世の中の人が何を期待しているのかを分析してみました。
期間中の投稿量の推移は下図のようになりました。
期間中の総投稿数は4.7万件あり、1日平均128件でした。1000件超の大きなピークは5回ありました。特に9月1日は「公式キャラクターミャクミャクの二次創作のルール」が発表され多くのリポストを確認できました。また、関ジャニ∞村上さんの空飛ぶ車への期待コメントや、ミャクミャクのグリーティング、スペシャルサポーターのポケモン等、公式Xの投稿やイベント等、いずれも公式の仕掛けに対する反応でした。それらの反応は一時的で持続はしていませんでした。
Xのリポスト数(旧リツイート数)の上位投稿をピックアップしました。
リポストTOP10投稿の内容は大半が万博公式アカウントによる投稿で【ミャクミャク】が関連している。
ミャクミャクはテレビ出演やその他のキャラクターとのコラボ。高知県、和歌山県、大阪府、東京都など万博PRもおこなっており、その時のミャクミャクとのグリーティングの記念撮影投稿もランキング上位となっている。
万博に期待することに対して、固有名詞をピックアップし、Xのエンゲージメント数(いいね、リポスト、引用の数値の合計値)の高い順に並び替えトップ5を図示しました。
ミャクミャクが4万件以上と他を圧倒する件数の中、本来の万博の目玉であろうと思われる「空飛ぶ車」や、「パビリオン」といったワードは「ミャクミャク」と比べて少なく、盛り上がりに欠けていました。
調査した期待内容を大きく2つのカテゴリーに分類しました。
ミャクミャクや人気コンテンツとのコラボはエンゲージメント数やリポスト数の上位ランキングに並んでおり、①エンターテインメントやアートへの関心は高いといえます。一方で②未来的技術やイノベーションは、①と比較するとSNS上での盛り上がりは欠けている様に見えました。
本調査結果を踏まえて、「万博に期待すること」に対するSNS上のユーザーの意識は下記の通りまとめられそうです。
1.当調査によって、2025年大阪・関西に期待することとして、「エンターテインメントやアートへの期待」と「未来的技術やイノベーションへの期待」が浮かび上がってきた。
2.SNS上においては、ミャクミャクの存在感が圧倒的に大きく、本来は万博の目玉と思われる空飛ぶ車等の「未来的技術やイノベーションへの期待」を上回っていた。
現状は、ミャクミャク等のコンテンツへ単発的に注目が集まった結果となっており、開幕へ向けて持続的な盛り上がりを生む話題作りが今後の課題の一つであると考える。
今後、「未来的技術やイノベーションへの期待」の方も盛り上げていくにあたり、ミャクミャク人気を活用することも効果的ではないかと感じられました。
例えば、二次創作ルール、人気コンテンツとのコラボ等で既存のファンを取り込むだけではなく、空飛ぶ車等の情報発信においても、ユーザー巻き込み型の企画・コンテンツ等を作る等、開幕までの期間に注目が持続する様な取り組みを継続することが重要ではないかと思います。
実施期間
2022年8月20日~2023年8月20日
調査方法
SNS分析ツール等を使用し、調査期間内の対象媒体の投稿データを収集・分析
対象媒体
X(旧Twitter)
検索キーワード
(万博 and (楽しみ or 期待 or 行きたい or 待ち遠しい or 楽しそう))
※当調査目的に沿わない内容の投稿を除外するための除外キーワードも設定
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