ビジネスなどにおいてSNS投稿や顧客アンケート、あるいは競合の分析レポートなど、大量のテキストを読んで分析するという場面、ありませんか。
とはいえ、そのすべてを熟読し、本質を正しく理解するには膨大な時間がかかりますよね。
また、個人の感覚で読み進めると、重要な情報の見落としや主観による解釈の偏りが生じるリスクも無視できません。
そのようなときは、テキストマイニングの一手法である「共起ネットワーク図」による分析が有効です。
「共起ネットワーク図」とは、テキストに出てくる単語同士の「つながり」を統計的に解析し、情報の全体像を「地図」のように可視化したものです。
今回は、自由記述アンケートを例に、共起ネットワーク図を使うと何がわかるのかを見てみます。
目次
まず、「あなたにとってプロ野球の魅力とは何ですか」という架空のアンケートに対する回答をAIで100個用意し、次にそれをテキストマイニングして、共起ネットワーク図を起こしてみました。
(テキストマイニングソフトはKH Coderを使用)
【架空のアンケート結果】

【作成された共起ネットワーク図】

つまり、この共起ネットワーク図は、AIが考えるプロ野球の魅力のアンケート回答100件を解析し、そこから読み取れる語句同士の相関関係や、話題を構成する論理的なまとまりを構造化したものとなります。
100件程度でも、人の目で元のテキストを読み取って分類することは容易ではないですが、このように図示することで、アンケート結果をいくつかのグループに分類できることが見て取れます。
共起ネットワーク図を見ると、プロ野球の魅力について、その多角的な構造が浮かび上がってきます。
それは大きく分けて以下の6つの主要なテーマで構成されており、図の中で色分けされた各グループ(クラスター)が、それに対応しています。
ファンの心理的・情緒的体験(青緑・01)
ファンの視点から見た、試合の「緊張」や「期待」、そして「勝つ」「負ける」といった勝負の行方に一喜一憂する様子が可視化されています。
「喜び」の「瞬間」や「勝利」への執着など、「自分」自身の感情と試合展開が密接にリンクしていることが読み取れます。
チームへの愛着とシーズンの流れ(黄・02)
「チーム」を主眼に置いたグループです。
「シーズン」という「長い」期間を通じて「楽しめる」「見る」といった、中長期的な視点での楽しみ方が示されています。
ドラマ性とスポーツの物語(紫・03)
プロ野球を単なる競技としてではなく、一つの「ドラマ」や「物語」として楽しんでいる層がいることを示しています。
「勝敗」だけでなく、そこに付随する「悔しい」といった「感情」の動きが「スポーツ」としての深みを作っています。
球場のライブ感と応援(赤・04)
「球場」「雰囲気」「応援」といった語句がならび、現地ならではの体験が重視されていることがわかります。
選手の姿と感動(青・05)
「魅力」という中心的な語句に直結しているグループです。
「選手」のひたむきな「姿」を「感じる」ことで得られる「感動」が、プロ野球の核となる魅力として捉えられています。
プロの技術と結果(オレンジ・06)
「プロ」「プレー」「守備」、そしてその難しい「判断」の結果に注目する、玄人好みの魅力の側面も可視化されています。
このように分類すると、どの層にどのようにアプローチするのかという戦略も変わってくるのではないでしょうか。
※本例はデモンストレーションとして作成した架空のアンケートの分析結果であり、実際の調査事例ではありません。また分析にあたっては適宜元のデータも参照しています。

このように、共起ネットワーク図は、
といった内容でデータを図示することで、膨大なテキスト情報の中から、その「構造」を客観的に可視化するための材料となります。
弊社では、例えば、今回のような自由回答アンケートのほか、SNS投稿の文脈分析、競合資料の構造化など、人の目だけでは捉えきれないデータの傾向を、短期間で整理することが可能です。
「どの話題とどの話題が結びついているのか」
「情報の全体像の中で、最も核となる要素は何か」
「テキストデータからどのような示唆が得られるのか」
といった観点でのレポートを作成できますので、お気軽にお問い合わせください。